『NARUTO 疾風伝』206話「サクラの覚悟」:サクラってやっぱしサスケくんのこと好きなのよね(♪)

 19日の木曜日にテレビ東京の地上波でやった『NARUTO 疾風伝』は、「サクラの覚悟」。
 「疾風伝」の212話で、少年編からの通しで第432話。

 「ダンゾウの右腕」(209話、第429話)から、一週前の放送分「志村ダンゾウ」(211話、第431話)を使った、サスケ対ダンゾウの決着後、物語の焦点が、サクラに戻る。
 えーっと、206話(第426話)「サクラの想い」以来よね。

 主役のうずまきナルトも、中2週間を置いて、再登場……と、思ったら、サクラの回想シーンだけに登場じゃん(笑)。「物語内の今」には来週から再登場っぽいです、予告編によれば。


 えっと、ここのとこの放送分の流れだと、ちょっと緊迫感は緩んだかな??
 206話の「サクラの想い」って、アタシ好きな回でさ。サスケ対ダンゾウとかとは、別の味わいの緊迫感あったのよね。
 「サクラの想い」からの緊迫感が、すっと、212話「サクラの覚悟」に続いてくれるようでも良かったと思うけど。
 緊迫感にちょっとした緩急つけるのも、シリーズ構成の妙味でしょう。

 212話のアーバンパートは、4人小隊(サクラ、サイ、リー、キバと赤丸)がサスケを追って走ってる場面から入って、カカシの言いつけで皆を行かせまいとするサイ、一瞬の隙を突いて自分以外をまとめて眠らせちゃうサクラ、ってシークエンスに続いてく。
 Aパートが丸々、独りサスケめがけて駆けるサクラと、彼女の回想って構成。

 サクラも、思いつめて気を張ってるはずと思うんで、次回放送分からのサクラの緊迫感に期待♪


 もうね、『NARUTO 疾風伝』は、毎週、高水準で続いてて。ことに、「サスケ対ダンゾウ」のあたりからは、(コミック読んでる人は承知済み)、アレがあーなるとこに、これが立ちはだかって、その後、ナニが駆けつけるから(笑)。もう、面白いこと決定なのよ。
 だって、アニメとしての出来も、高水準なんだもん。
 毎週楽しみなんだけど。

 アタシの好みで言っちゃうと、やっぱり、サクラの回想の内、序盤のあたりはちょっとだけ緊迫感緩かったかしら。ほんとのちょびーっとだけだけど。
 続けて観てれば、文句なしに面白いから。こんなの、視聴者のぜーたくな、我侭だけどねー(笑)。


 サクラの回想が「サスケに呪印が打ち込まれる」あたりから、少しずつ張り詰めたような感じ(緊迫感)を強めてくのもわかるのよね。
 多分、回想の内で強まってく張り詰めと、色濃くなってく喪失感とか張り裂けそうな気持ちとかとのブレンドを味わうのが、「サクラの決意」の美味しい楽しみ方でしょうか。

 いや、喪失感みたなとこからハジけるとこが「NARUTO」の醍醐味ですけどね、もちろん。
 サスケが木の葉の里を抜ける時の回想で、回想するサクラは、サスケの最後のセリフを聴いてない(記憶に残ってない)って演出とか、良かったんです。


 サクラって、やっぱりサスケくんのこと好きなのよね。
 ナルトのことも、好きは好きなはずって、思うんだけど。

 「サクラの覚悟」は、Bパートで、視点がサクラから、サスケ、マダラ(自称)のあたりに移ってって、そこに香燐も絡む。サスケと自称マダラの、“うちは自覚”の微妙な違いも面白いんですけど。これは第212話よりも長いスパンで物語を楽しんでく時に味わえるとこ。

 第212話って括りで言えば、やっぱり瀕死の香燐の内語――
 “もう1度、あのときの顔が、みたかったな”
 ――てのも良かったんだわ。
 原作にあたるマンガでも良かったけど、CVの東條加那子さん頑張ってる☆

 香燐に留めを刺そうとするサスケ、駆けつけるサクラってあたりが、以下次回にヒク、212話最終シークエンス。
 「何しに俺の前に来た」「サスケくん。私のサスケくんについていく!! 木の葉を抜けるっ」ってのが、212話最後のセリフのやりとりだけど。
 サスケのセリフ「サクラか」「何しに俺の前に来た」の間に挟まって、サクラが内語で“昔とまるで感じが違う……これがサスケくん”て想うとこ、ここんとこは、緊迫感が良かったです♪

 後、「何しに俺の前に来た」のすぐ後に、横たわってる香燐が朦朧としながら“こいつは”って想うとこもいいわよねー。
 「何しに俺の前に来た」“こいつは”って流れだけど。
 「サクラか」「何しに俺の前に来た」ってサスケのセリフを聴きながら、香燐が“こいつは”って想う脈絡。

 もちろん視聴者的には、サスケを観るサクラが“……これがサスケくん”て想う内語と、サスケのセリフを聴きながらサクラを観る香燐が“こいつは”って想う内語との、内語同士の引き立てあい、響きあいがいいんだわー。


 やっぱりマンガ版読んでても、どうなっちゃってくのかしら、とかハラハラするじゃーん。
 えーっと、「サクラは自分の気持ちに、自分でどう決着着けることになってく」のかしら?? とかさ。お姉さん視線で、はらはらしちゃう(♪)。


 『NARUTO 疾風伝』212話「サクラの覚悟」は、無印(少年編)からの通算で第432話。
 脚本=鈴木やすゆきさん、演出=上原秀明さんで。絵コンテ=岸川寛良さん、作画監督=崔鐘基さん、容洪さん、でした。