政府が政治判断で原発再稼働に踏み切るのは時期尚早

 22日付の報道によると、「民主党原発事故収束対策プロジェクトチームが『政府が政治判断で原発再稼働に踏み切るのは時期尚早』とする報告書をまとめた」んだとか。

 「政府が政治判断で原発再稼働に踏み切るのは時期尚早」なので、「技術的にも制度的にも社会的にも、安全を判断する前提を早急に整えなければならない」て報告書をまとめたんだそうです、報道によれば。

 なるほど、それはもっともな意見よね、って思えます。
 政府が、4月1日予定で見込んでた原子力規制庁の発足、関連法案の国会審議も動きそうにないようですし。


 で、その先の、民主党原発事故収束対策プロジェクトチームの行動予定が、よくわかんない。


 民主党原発事故収束対策プロジェクトチームは「今後、再稼働に前向きとされる別のPT〔プロジェクトチーム〕と調整した上で、党の意見として政府に提出したい考えだ」。

 うーん(??)……「党としての意見」が出るんなら、出ないよりはいいのでしょう。
 今の野田内閣には、何かの働きかけは必要でしょうから。

 けど、「党としての意見」まとまるのかしら?? 民主党
 まとまるとして、どんな中身で??


 アタシは、原発再稼動の是非を「政府の政治判断」とやらで決すのには反対な意見です。

 政府が−−というか、バランスのとれた専門機関が審査して、要件は満たした、と認可したらその上で、施設の周辺も含んだ広い地域の総意に問うべき、と思えます。

 具体的には「再稼動を求める施設側(電力会社)、再稼動に反対する団体、中間派で透明性と公開性の高い弁論大会」をして、その後で、住民投票に計る(弁論大会の主催は、原子力規制庁に任せたいかな?? 考え中です)。
 これが、今のアタシに考えられる内で、ベストにもっとも近い案なのですが。

 そんな考えですので、民主党原発事故収束対策プロジェクトチームの意見とされる「技術的にも制度的にも社会的にも、安全を判断する前提を早急に整えなければならない」件には、アタシも概ね同意です。

 けれど「安全を判断する前提」を整える間、各地の原発施設はどうしようってつもりなのか??

 そこがわかんない。

 はっきりと「運転休止状態継続」を宣言して、「再稼動の是非」は、「安全を判断する前提が整った後に仕切りなおして再検討」とも宣言するのが、筋と思えます。
 アタシがここで書いてるのは「運転休止」であって「廃炉」ではありません。必要な準備を進める間は、「運転休止」。そして、準備が整ったところで検討再開、て筋がすっきり通ってますよね。


 民主党内の再稼働に前向きとされるプロジェクトチームと調整した結果、党としての意見が、玉虫色になっちゃったりしないでほしいですね。


【参照用コンテンツ引用】

原発再稼働は時期尚早=民主PTが報告書時事ドットコム,2012/03/22)
民主党原発事故収束対策プロジェクトチーム(PT、座長・荒井聡元国家戦略担当相)は22日の会合で、政府が政治判断で原発再稼働に踏み切るのは時期尚早とする報告書をまとめた。報告書は「技術的にも制度的にも社会的にも、安全を判断する前提を早急に整えなければならない」と強調。今後、再稼働に前向きとされる別のPTと調整した上で、党の意見として政府に提出したい考えだ。
荒井座長は会合後、記者団に「安全性の基準をつくって法律化するのが難しいなら、暫定基準を定めるべきだ」と語った。