「週刊ニュース深読み」(NHK地上波):小野文恵アナ、今週もナイス♪

 NHK総合(地上波)で、週末放送される「週刊ニュース深読み」。
 この4月の番組再編で、リニューアルして以来、頑張ってます。

 特に、NHKの女子アナ、小野文恵さんの率直さがナイスで、好感が持てるし。
 視聴者の多くが、「そこが知りたい」って思うだろう質問を、率直に入れてくれるとこがいいわねー♪

 今週の小野文恵アナは、番組後半の「深読み」コーナーの進行が光ってたと思います。


 「深読み」コーナーってのは、ぶっちゃけ、その日取り上げる話題の専門家と非専門家とを交えた、座談会風でユルいノリの討論コーナーなんだけど(笑)。
 4月以降、時節柄もあって、被災地支援とか、ボランティア活動とか、生活レベルの話題が続いてて。
 今週の話題も、GWの大型連休を控えての「自粛と消費」。

 座談会風の討論コーナーつっても、生活レベルを離れないとこが、このコーナーのいいとこよね。


 例えば、今日やった放送だと、「震災前に、家電の買い替えを考えてた家庭は。この際新製品に買い換えた方が、電力消費の効率もあって、節電になるうえに、経済活動の刺激になる」とか。

 大まかな目安でも、消費電力比較のデータも挙げながら説明してくれてて。こーゆー「啓発」はいいわよね。
 実際に、家電製品買い替えをするかどうかは、視聴者個々の判断に委ねられてる。
 この、最終判断は「視聴者個々の判断に委ねる」線は守ってくれてるから、押し付けがましい「啓蒙」「教育」にも、上から目線の「説教」にもなってなくて、そこがいい。

 これは、同種の番組では、結構貴重なカラー。
 番組全体で、維持して、伸ばしていってほしいですね。


 今日の「深読み」だと、視聴者の人から寄せられた質問を、スタジオに招かれた専門家さんたちに、代理で尋ねる小野文恵アナの仕切りがよかったです。
 専門家の人って、真面目な人ほど、質問の答えに周辺的なことも補足で語りたがって。かえって、質問者の「聞きたいこと」から、答えがブレちゃうことあるんですよね。
 そこで、小野文恵さんが、にこやかに「すみません」と言いながら、視聴者からの質問を繰り返して尋ねるとこがあって。とても良かった。


 「報道」って、本来は「啓蒙」とは違うはずなんだけど。
 「深読み」コーナーは、「啓蒙」って言うにも緩い感じで、そこがいい(笑)。いやホント。
 言葉遊びをするつもりはないけど、「深読み」コーナーの緩い討論は「啓発」って感じなんだわ。
 やっぱり、「最終判断は視聴者個々の判断に委ねる」線が守られてるからだと思います。

 「報道と啓蒙」は違うんですけど。
 例えば、「地震の時には、こういうことに注意してください」とか、「津波の時には上流の川原でも安心はできませんよ」とかを、報道番組で流すのは、いいことよね。

 色々な意見が並び立つ話題で、報道の形をとった「啓蒙」や「説教」をされると、それはマズイってだけ。
 啓蒙番組、教育番組は、それはそれとして、そういう看板掲げてやればいいだけなんだわ。


 さて、「自粛」についてアタシが思うには、「被災地で苦労してる人に申し訳ない」とかの気持ちで、自粛したい個人は、したって構わないと思います。
 番組で言ってたことには反しますけど。

 ただ、他の人にまで「自粛しないと申し訳ないでしょ」みたいには、言わない方がいいですね。

 どっかの都知事みたいに、「お花見自粛しないと」みたいに公に言っちゃうのは、政治家の癖に、見識無さすぎなんだわ。
 被災地の人たちだって、お花見楽しんでられる様子が報じられてます。もちろん、全部の被災地ではないですけど。
 どんなに、切羽詰ってても、何かの憩いを求めるのは人のさがですよね。

 もし迷う気持ちがあるなら、お酒も肴も東北産のもので揃えてお花見をする、とか工夫すればいいと思います。

 お花見とか興味が無い人も、自分が好きなことや仕事で、工夫して被災地支援につながる消費活動進めてけばいいんですよね。


 そういえば、先日、やっぱりNHK地上波のニュースで、「節電、自粛ムードの内で、工夫して頑張ってる演劇界」って報道やってました。

 アタシ、思うんですけど、演劇や、音楽、芸能のグループを、東北から首都圏に招いて興行やってもらったらどうでしょう?
 普段より1ランク上の劇場で演じてもらって、売り上げの一部を被災地支援にまわしますってことで、興行考えるといいと思うんだわ。
 興行主さんもプロのはずですから、考えてる人、きっといるでしょうけど。

 で、首都圏の劇団とかの人たちは、東北に縁の、例えば『勧進帳』とか仕込んでさ、東北でも震災が比較的軽微だったところで、チャリティ興行すればいい、と思うんだわ。

 興行主さんや、企業の人は、安易な自粛をするよりも、被災地の応援になる営業の、あるいはチャリティの形を考えてください。
 やっぱ企業は、個人と違うじゃないですか。


 昨晩の「ワールドWaveトゥナイト」NHK・BS1)で、オーストラリアで広告企画の仕事をしてる白人女性が、日本の震災募金の企画を、個人的にボランティアでやってる活動紹介してました。
 自分で作った募金ポスターとパンフレットを、オーストラリアの日本食レストランに持ち込んで、理解を得られたお店に協力してもらってる、って地味な活動。

 どーゆー、募金かって言うと、お店で日本食食べる時、割り箸を使うたびに、2ドルの募金を、メニューに載ってる代金と別の募金箱に入てもらうって企画。
 2ドルって感覚的には200円よね。

 この企画センスいいですよね。
 被災地支援と、風評被害の類へのアンチ活動とを、欧米ではヘルシーってイメージになってる日本食とをうまく結び付けてる。
 この例は、自分の職業センスを生かした個人の個人的ボランティアだけど。
 センスの良さは見習いたいもの、と思います。