東京MXで「プリキュアオールスターズ」3作連日オンエア♪

 13日から、東京MXが、劇場用アニメの「プリキュアオールスターズ」3作を、1日1作ずつ、順次オンエアしてくれます♪
 この土曜(17日)に最新作の『映画 プリキュアオールスターズ NewStage みらいのともだち』(「オールスターズ」4作め)が、劇場公開される関係でしょう。


 テレビで人気の子供向けアニメ「プリキュアシリーズ」の、劇場用特別編が「オールスターズ」。
 13日のオンエアは、2009年に公開された『映画 プリキュアオールスターズDX みんなともだちっ☆奇跡の全員大集合!』。
 本編70分ほどのこのアニメ、ともかく華やかで賑やか。子供さんと一緒に大人が観ても、楽しいはず。
 アタシなんか、大人が一人で観ても、楽しんじゃってるんですけど(笑)。

 一種のオトギ話ではあるんです。
 けれど、「オトギ話とわかった上で楽しんでく」心の余裕をもてれば、大人でも楽しめるクオリテイです。

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 2009年3月に公開された「みんなともだちっ☆奇跡の全員大集合!」では、当時、テレビ・オンエアがスタートして間もなかった『フレッシュプリキュア!』で、プリキュアになる3人の女の子たちが、“センターポジション”的立場で活躍。
 そして、色々あって、以前のシリーズ番組でプリキュアになった女の子たちと出会ってく。
 登場プリキュア、総勢14名(笑)。


 「プリキュア」ってゆーのは、劇中で「伝説の戦士」て呼ばれるヒーロー−−、女の子でもヒーロー(笑)なんですけど。
 やっぱり劇中で“妖精”て呼ばれる、可愛いぬいぐるみのような不思議生き物に見出された女の子が、「伝説の戦士」に変身した姿が「プリキュア」なんです。

 プリキュアたちは、“妖精”たちの要請に応えるように、大きくて乱暴なワルモノに立ち向かっていく、大筋はそんなお話が、シリーズで繰り返し描かれてる。
 たんじゅん、て言えばたんじゅんなお話だし。オトギ話的でもあります。

 オトギ話的だし、今風の“勧善懲悪”なヒーロー物語ではあるんですね。

 けれど、プリキュアアニメに特有の面白みとしては、「性格も生育環境も大きく違う女の子同士が育む友情」や、「プリキュアになる女の子たちと、彼女らを見出す“妖精”たちとの交流」などがあります。


 「小さくて可愛い生き物(妖精)」に目の前で加えられる理不尽な言動を見過ごせない、そんな女の子たちが、見出されて「伝説の戦士」になっていく。
 「伝説の戦士」になっちゃった、性格の違う女の子たちが、“妖精”も交えて交流しながら、「小さくて可愛いもの」を守っていって、逆に小さくて可愛い“妖精”たちから励ましももらう。

 プリキュアって、予め「大儀」を抱いてたり、理想化してたりするヒーローキャラクターじゃぁないんです。そこがいいんだわ。

 アタシが思うには、シリーズ各作品の根っこにあるのは「小さくて可愛いものが、小さくて可愛いからってことで、理不尽に抑圧されることを認めない」って心情だと思います。

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 『映画 プリキュアオールスターズDX みんなともだちっ☆奇跡の全員大集合!』は、お話を相当単純化してて。テレビでは1年間かけて描かれる物語と比べちゃうと、かなり強引。

 その代わり、「性格が違う女の子」たちが出会って繰り広げるやりとりが面白いです。何しろ4組14人も出てくるので。
 それから、女の子たちと、「小さくて可愛い」妖精たちとの関わりも面白い。


 もし、「プリキュアシリーズ」を観たことがない大人の人が、いきなり「みんなともだちっ☆奇跡の全員大集合!」を観るとしたら、楽しむための障害になるのは「妖精と、プリキュアになる女の子たちの関係」かと思います。
 映画では、その関係の描写、描いてないわけじゃぁないけど、かなり薄いので。

 例えば、今まで会ったことのない「プリキュアになる女の子たち」が、はじめて出会っていきなり意気投合しちゃう。気持ちいいんですけど、ちょっとご都合主義なお話、みたいに思っちゃう・かもしれない。
 はじめて観た人が、そんなふうに感じたとしても、自然な感じ方だとは思います。

 けれど、映画の内では、「プリキュアになる女の子たち」が、まず、みたことのない“妖精”たちと出会うとこから描かれてくんです。で、見知らぬ“妖精”に、「自分たち以外にもプリキュアがいる」て聞かされる・らしい(笑)−−ここの描写は、ほんとにアッサリしてるんですね。


 「プリキュアになる女の子たち」は、“妖精”とも友達なので。つまり、はじめて会うプリキュアも「友達(自分の知ってる妖精)の、友達(はじめて会った妖精)の、そのまた友達」になります(笑)。

 それで、初対面でも、すんなり意気投合していけちゃう。
 もちろん、それぞれの女の子たちが「小さくて可愛いものが、小さくて可愛いからってことで、理不尽に抑圧されることを認めない」て心情を、それぞれに抱いてるから、ですけど。

 この“友達の輪”風の出会いやつながりが呑み込めると、「みんなともだちっ☆奇跡の全員大集合!」は、初めてプリキュアアニメを観る人でも、ずーっと、楽しみ易くなると思います。

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 「プリキュアシリーズ」のアニメは、どれも、「3歳児〜小学生低学年くらいの主に女の子」を筆頭の視聴者層として想定して、副次的に、低学年の主に女の子の親御さんをも想定して、制作されてると思えます。
 キャラクターグッズなど、関連商品の展開をみてみると推定できるんですが。

 子供さんだけが楽しい作品ではなくて、大人でも心の余裕をもって観ることができれば、充分楽しめるはずのクオリティは保ってます。


 「プリキュアオールスターズ」のアニメは、いわば本編にあたるTVアニメ各作品の、特別編にあたりますけど。
 その分、「プリキュアアニメのエッセンス」みたいなものが、ストレートに(あるいは、やや強引に)描き出されています。

 もし、はじめて観るプリキュアアニメに「オールスターズ」のどれかを、と考える方がいらしたら、アタシとしては、まず「オールスターズDX1」を、次いで「オールスターズDX2」を観ることをお勧めしたいです。
(「オールスターズDX3」は、「すでにファンの人」向けに大きく傾いた作りだ、と思えるので)

 できたら、視聴者想定の年頃のお子さんと一緒にご覧になれたら一番いいかと思います。親戚の小さなお子さんとかですね。

 その後は、もちろん観た人次第になりますけれど。
 もし「オールスターズDX」を楽しんで観ることができたら、テレビアニメの番外編的な劇場アニメのどれかを、観てみるといいのではないでしょうか。
(「オールスターズ」アニメとは別に、色んなプリキュア・チームがチームアップしない、劇場アニメもあるんです)

 「オールスターズDX」を観て、面白いと感じた女の子キャラクターが出てくる劇場アニメ、観てみると、きっと楽しめることと思います♪