マッドハウス版『HUNTER×HUNTER』:第4話「キボウ×ト×ヤボウ」はヒソカとサトツさんのやりとりが面白かった♪

 今月2日から、日本テレビ系列で放送が始まったマッドハウス版の新作アニメ『HUNTER×HUNTER』。
 23日の日曜日にオンエアされた第4話「キボウ×ト×ヤボウ」は、“おっ♪”って感じで面白かったな。

 第4話は、原作にあたるマンガ(作、冨樫義博)だと、ちょうど単行本1巻が終わる直前あたりを描いてた。プロハンターの1次試験が、前半終了して後半に入るあたりのお話。
 マンガ版に準じて言うと、No006「第1次試験開始(2)」の終盤から、No007「それぞれの理由」を経て、No008「もうひとつの敵」の序盤にあたるあたり。

 アタシ的には、“もしかしたら、繋ぎっぽく流されちゃうかなー??”みたいな予想も抱てはいたけど。この予想は、嬉しくも外れてくれた♪


 1次試験の試験官サトツさんと、試験参加者随一の実力者ヒソカのやりとりが、ことに面白かったんだわ。
 試験初参加のルーキーたちとは、ヒソカやサトツさんのレベルが違う雰囲気まで描かれてて、“おっ♪ これはこれは♪”て味があった。
 次回の第5話は、「ヒソカ×ハ×ヒソカ」だそうだから、これも期待だね☆


 「キボウ×ト×ヤボウ」の本編出だしあたりで、主要キャラの1人レオリオが、試験に臨んでる候補者たちのことを、こいつらバケモノだな、みたいに思う。
 数人脱落者が出始めるあたりで“こいつらみんなバケモンだ。バケモノの集まりなんだな”って思うのね。

 レオリオって、物語の主要キャラ4人の内では、1番人がましい(笑)。バケモノっぽさが薄いキャラ。
 で、試験候補者ですら“バケモノ”なわけだから、ベテランのプロハンターで、試験官やってるサトツさんなんかは、もーっとバケモノ性が濃いはず。
 ヒソカってキャラも、1年前の試験の時、気に食わない試験官を再起不能にしたって話で、やっぱりバケモノっぽいはず。
 こうしたヒソカのバケモノ性は、先々、主人公ゴンとの絡みで描かれるはずで、期待してる『HUNTER×HUNTER』のファン、アタシだけじゃぁないよね、って思うんだわ。


 「キボウ×ト×ヤボウ」で描かれたあたりのお話は、1999年から放送されてた日本アニメーション版の『HUNTER×HUNTER』だと、長めにアレンジされて描かれてる。第6話「ステーキ×マラソン×試験開始」から、第7話「トラウマ×限界×甘いワナ」を経て、第8話「奇術師×ほほえみ×猛獣注意」の序盤にかけて物語化されてるとこ。
 日本アニメ版だと、マンガ版では描かれてないエピソードも、かなりのボリュームで編みこまれながら展開。ルーキーたちのキャラクター描写をくっきり印象付けるようなアレンジが加えられてる。

 日本アニメ版の方で加えられてたアレンジは、マンガ版をかなり読み込んで産み出されたと思える、“オリジナル”エピソードで、レオリオやキルア、ニコルってルーキーや、新人潰しのトンパってキャラの織り成す物語などが面白い。
 その分、試験官のサトツさんの印象は割りと薄口になっちゃった感じ。


 サトツさんってキャラは、仮面みたいに無表情なキャラで。何があっても、ほとんど表情を変えない様子が、不気味って言えば不気味。
 で、「キボウ×ト×ヤボウ」だと、エピソードの後半、ヒソカが繰り出す小手調べっぽい攻撃を、サトツさんがあっさりいなすあたりの描写が面白かった。

 もちろん他にも面白いとこは色々ありました。
 例えば、主人公のゴンとキルアが1次試験前半を同着ゴールするあたりの描写も面白かったんですけど。ヒソカとサトツさんがやりとりするあたりのシークエンスが、ことに面白く思えたわけ。


 ヒソカの不気味さは、前回の第3話(「ライバル×ガ×サバイバル」)で初登場した時から、すでに描かれだしてるんだけど。奇術師ヒソカの人を喰ったような奇襲攻撃を、あっさり受け流して動じないサトツさんの様子も、さっすがって感じになってた。

 同じようなやりとりは、日本アニメーション版でも描かれてたんだけど。あっちでは、演出の関係で、割とあっさり流された表現だったと思うんだわ。特にサトツさんのキャラクター性の表現は、日本アニメーション版では、あっさりした感じ。
 冨樫義博さんのマンガだと、サトツさんがベテランハンターらしく、どこか常人離れしてる感じは表現されてる。でも、実際どーゆとこがどんなふうに常人離れしてるか、かっちりしたキャラクター像を結ぶとこまでは描かれてない。
 サトツさんには、サトツさんなりのバケモノっぽさがあるはずなんだけど、その片鱗だけが表現されてる感じ。今のとこね。


 実は、サトツさん、マッドハウス版の第3話で初登場した時、アタシ的には、そんなに期待抱けなかったんだけど(笑)。第4話の、ヒソカとのやりとりでは、それぞれが引き立つ描き方で、グッと印象が深まった。
 それだけでなくて、サトツさんとヒソカのレベルの高いやりとりを、ハンター志望者たちが呆気にとられながらみてる様子も良かったんだわ。

 つまり「サトツさんとヒソカのやりとりで描写された対照感」が、さらに、ベテランと志望者との対照感の表現にも活かされてるわけ。
 しかも、その他大勢な感じの受験者たちは、概ね「唖然としてる」感じだったけど、レオリオやハンゾーって、それなりに有望なキャラは「はら〜っ。そうだったの!?」みたいに、ヒソカが暴いた真相に焦ってたり(笑)。
 そんな内で、主人公のゴンは「すっごい!!」みたいに無邪気にビックリしてるとこが、また、ゴンらしくておかしいんだわ♪
ヒソカが、何のどんな真相を暴くかのは、この記事ではネタバレ回避したいから、アニメ観るかマンガ読むかして楽しんで頂戴♪)


 日本アニメ版の次回第5話は「ヒソカ×ハ×ヒソカ」だそうです。
 予告編観ても、主人公ゴンが初めてヒソカに直面するシークエンスが描かれるぽいんで、楽しみです♪

 主人公のゴン・フリークスって、見かけと違って、ものの考え方のタガが外れてるようなとこあるキャラなのね。今回の日本アニメ版で、ゴンのキャラクター性が、どこまで、どんなふうに描かれるかは、見所の1つと思うんだけど。
 ヒソカって、そんなゴンのハンター適性を、ある意味で最初に認めるキャラクターになる。

 つまり、最初にゴンにハンター試験を受けるように勧めたカイトは、ゴンの素質みたいなものを見出したし、主要キャラ4人組になるレオリオもクラピカも「ゴンって見所ある」くらいには思ってるんだけど。
 「ゴンって常人と比べるとタガが外れてる」みたいなことを、最初に見抜くのはヒソカだと思うんです。

 とゆーわけで、第4話「キボウ×ト×ヤボウ」で、クッキリ描かれたヒソカのキャリアぶりが、第5話でどう活かされてくるか、楽しみです♪