今週の“HARDtalk”:今週は1回観損ねたけど、他はそれぞれに興味深いインタビューだった

 BBCのロングランなインタビュー番組“HARDtalk”。
 BBC WORLD NEWSの日本語放送でも観れる、辛口インタビュー番組で、マン・ツー・マンのディベートって感じの番組です。
 30分枠、普段は、月〜木の日替わりプログラムとして放映。当たり外れもあるけど、平均点は高いと思います。


 今週は、うっかり、29日(木)放送分を観損ねちゃいました。
 9月26日の月曜日から28日の水曜日にかけて、次のようなゲストを招いた番組が放送されてました。

)。

  • 28日(水):リビア安定化チームの共同調整委員で国民評議会の大使でもある、アレフ・アリ・ナイェド(AREF ALI NAYED)。

 月曜〜水曜のインタビュアーは、いずれも、番組メインのスティーフェン・サッカー(Stephen Sackur)。

 今週は、アタシ木曜放送分を観損ねちゃったんですけど。
 他の、3日分のインタビューでは、どれも重要な話題がやりとりされてたと思います。

 日本の時事センスだと、IMFの元チーフエコノミストが、ユーロ圏の財政問題対策を論じた回(27日)と、リビア安定化チームの共同調整委員が、新政権樹立の展望を語った回(28日)、それぞれに興味を持つ人が多くて。パキスタンの政治家が、パキスタン情勢をいわゆるアラブの春に匹敵する改革の時期と訴えた26日の回に関心を持つ人は、やや少なくなる感じでしょうか。

 アタシは、日本の報道メディアには、もっとパキスタンの情勢を報じてほしんですよね。
 人口が多い国で、同国の政治情勢は、アフガニスタン情勢ともカシミール問題とも連動してる。つまり、アフガニスタン、インドって国々を含んだ南アジア圏の先行きに影響が大きいから。
 もっと言えば、パキスタンって国は、中国とも国境接してるんですよね。
 何か大きな動きが起きてから、あわてて報道するんじゃぁなくて、普段から今どんな動きがあるか、報道してほしいんだわ。


 26日放送分のハイライトにあたる部分は、BBCのサイトに置かれた右のファイルで観れます。Imran Kahn to US: "We don't want your money”
 イムラン・カーン氏が属すパキスタン正義行動党は、小政党で、議会議席の数も少ない。ただし、近年、若者を中心に支持者が増えてるってこともあって、ゲストに招かれたらしい。
 BBCのサイトから公開されてる画像ファイルでは、氏の反米改革路線の意見が、強く主張されてる。
 スティーフェン・サッカーは、U.S.とのあらゆる関係を絶つことになれば、パキスタン政府の安定性が損なわれるのではないか? って訊き返してるけど。イムラン・カーン氏は、政府が傀儡政権であれば、かえってテロリストは増えるって意味のことを主張。
 この辺のイムラン・カーン氏主張は、アタシには感情的なものに思えたけれど、パキスタンの世論のある部分を代表するものではあるのでしょう。そんな気はしました。


 27日放送分のハイライトにあたる部分は、やはりBBCのサイトに置かれた右ファイルから。'Greece will not end up in the eurozone'
 ケネス・ロゴフ教授は、ギリシャはユーロ圏に留まり得るけれど、そのためにはコントロールされたデフォルト(債務免除)をおこなう必要があるし、本来は数年前におこなわれるべきだった、って言ってる。
 ハイライト部分のビデオに収められてない部分では、EUは適確な対処を今の財政危機に講じないと、ユーロ圏全体が、日本の失われた10年間みたいな経済状態に陥りかねない、旨の観測を言ってて。強い危機感を示してた。


 28日放送分のハイライトは、BBCサイトに置かれた右ファイルから。No guarantee of oil contracts for Libya's backers
 ビデオに納められた箇所で、アレフ・アリ・ナイェド氏は、リビアの経済再建についての話題で、石油契約については将来の正統政府が蹴っていることだ、と断りながら、個人的な意見としては、国民評議会側を支援したとかしなかったとかを理由に、石油契約の相手を選ぶべきではないだろう、みたいに言ってる。