BBC WORLD NEWS:“World Features”が、ちょっと模様替えした

 BBC WORLD NEWSで週末に組まれてる番組枠、“World Features”。日本で視聴できるCSの番組表だと、土、日、月(午前中)に30分枠が何度も組まれてます。

 “World Features”の放送枠内で、「Reporters(レポーターズ)」と、U.K.の1週間の主要ニュース「UKレポート」が“World Features”それぞれ何度かずつリピート放映される形だったんですけど。今週から「UKレポート」が、「UK Repoters(UKレポーターズ)」と改題。

 「番組自体の模様替え」って言うには、ちょっと大げさな感じの変更でしたけど。
 併せて「レポーターズ」の方のイントロ画面もレポートのつなぎ画面も変更さて、多分、これまでよりも、現地レポーターの報道責任(主体性)を明確に打ち出したってことかな(?)って思います。

 それから、今週から“World Features”の放送枠内で「Health Show(ヘルス・ショー)」って新番組がはじまった。これは、お医者さんの資格をもったレポーターさんが、世界各地の先端医療や、医療及び関連したプロジェクトの動向を伝えていくって趣向らしい。アフリカ東部の国で僻村をバイクで巡回する医師チームのプロジェクト、とかね。

 後、今週の“World Features”では、先週週末、グレーター・ロンドン北東部のトッテナムで突発した市街地暴動の速報(Breaking News)に、一部時間を割いてました。これはまぁ、当然だとは思います。
 あまり穏当な言い方じゃぁないかもしれないけれど「ロンドン及び近郊では、数十年ぶりに起きた暴動」(25年ほどぶり、とも)だそうですので。

 トッテナムの市街で黒人住民が警官で射殺された、経緯に不明点があるそうで、独立委員会で事情が調査されるって話なんだけど。市民の抗議デモが開かれてて、当初平和的に営まれてたんだけど、暴動も突発。放火、略奪などの騒乱が、一晩続いたってニュース。


 さて、1週間の「ワールド・ニュース(World News)」などからセレクトされた現地レポートに、スタジオでの解説も交えて構成した番組、“Reporters”。
 “BBC WORLD NEWS”の週間セレクションって言うと、言いすぎかもだけど、そんな趣も感じる番組です。NHK総合(地上波)で週末にやってる「海外ネットワーク」に、構成は似てるけど、内容はかなり違うと思う。

  • 番組のオフィシャル・サイト(英文)は右に。⇒Reporters


 先週分の“REPORTERS”は、スタジオ・キャスターは、フィリッパ・トーマス(PHILIPPA THOMAS)で、放映された現地レポートは、次の4本のクリップ(放送順)。

  • ソマリアモガディシュから、断続する武力対立を背景に、増加中の飢餓難民の様子をレポート。レポーター:アンドリュー・ハーディング(ANDREW HARDING)。
  • アフガニスタンから、U.S.軍上級指揮官に情勢を訊き、計画されてる撤退の見通しを、U.S.部隊、アフガニスタン部隊、双方の様子からレポート。レポーター:ルイス・ドーセット(LYSE DOUCET)。
  • 韓国の山間で開かれた、子供と家族のアウトドア体験キャンプをレポート。レポーター:ルーシー・ウキリアムスン(LUCY WILIAMSON)。
  • ドイツ西部のバイロイトで上演された、現代的に演出されたワグナー歌劇の取材レポート。レポーター:スティーフェン・エヴァンズ(STEPHE EVANS)。


 先週分の“REPORTERS”にセレクトされた現地レポートでは、アンドリュー・ハーディング(ANDREW HARDING)が、ソマリアモガディシュから報じたレポートが、シンプルに貴重だと思えます。
 番組で流されたレポートの画像ファイルは右から⇒“Somalia famine: On the frontline of the aid battle”Daniel Griffiths reports。7月31日公開のファイルで1分51秒。

 アフリカ東部の特にアフリカの角を見舞ってる旱魃と飢餓は危機的、と警告されてるけど、特にソマリアでは現地の武装イスラム勢力が国連機関や国際社会からの支援を拒否してて、酷い状況に陥ってる。
 多数の難民がソマリアからケニアに逃れてる様子は、日本のメディアでも報じられてるけれど。じゃぁソマリアはどんな様子になってるのか、って現地レポートはシンプルに貴重。

 もちろん、日本の報道マンにも、他の国の報道マンにも、同じような危険を侵して報道してほしいって期待を押し付けるつもりはないけれど。
 日本の報道番組にどうにか見習ってほしいと思うのは、2分程度のコンパクトにそぎこんだ取材画像で、現地の臨場感を速報するレポート姿勢。
 つまり、乱暴な言い方をすれば、情勢分析だの、先の見通しだのは、コンパクトにまとめたドキュメント(レポート)が多数提供されてからやる、くらいでいいって思う。
 そんな分析よりも、現地ではともかく大変なことが起きてるって臨場感のある速報が貴重って、意味で思うんだけど。


 BBCのアーガイブから、近い過去のソマリア関連のレポートを選んでみます。“REPORTERS”の番組にセレクトされたクリップではないけれど、どれもコンパクトな現地レポートで貴重。