今週の「週刊ニュース」(NHK総合)
地上波のNHK総合で週末に放映されてる「NHK 週刊ニュース」。
CSの視聴が多めになってるアタシが、定期的に観てる地上波番組の1つです。
今週は、次のようなニュースが報道された(番組の構成順)。
- 番組冒頭、今日の目玉ニュースって感じで、「東北新幹線『はやぶさ』最初の列車が今日発車」って話題を紹介。
- 携帯を使った大学入試カンニングのニュース。
- 東北新幹線新型列車「はやぶさ」運行開始と関連のニュース。
- 今週のリビア情勢。
- ニュージーランドの震災地での救助活動、事実上終了のニュース。
- 東京でスカイツリーの工事が、今週601mを越え、なお工事継続。
- 日本航空でジャンボ機最後の就航を終える。
- 東京マラソンで、埼玉県県立高校職員の川内さん、世界選手権代表に。
- U.S.(アメリカ)でip2発売。
- 「気象情報のコーナー」
- 「来週の動き」
ちなみに、「来週の動き」は見出しによる提示だけど(それは構わないと思います)、示されたのは、以下の6項目。7日(月)「日航最新鋭飛行機の訓練用機器公開」。9日(水)「相撲協会で八百長の再発防止のため委員会(新設)初会合」。11日(金)「EU首脳会議」。12日(土)「国公立大学入試、後期試験日程試験」「九州新幹線全線開業」。
今週の「NHK 週刊ニュース」は、時間配分の意図が不明で散漫な構成だった。
ニュースの時間配分と、報道内容との釣り合いが悪かったです。
この番組だとよくあることなんだけど。
なんで、この内容のニュースにこんなに時間を割くんだろ? みたいな感じ。
まず、放送されたニュースクリップに即して問題点を挙げてみます。
- 「今週のリビア情勢」の報道が不充分。
- 5日から中国で解さされた「全国人民代表会議」の報道がまったくないのは不審。
- 「携帯を使った大学入試カンニング」のニュースは不必要に時間をかけすぎ。
- 「『はやぶさ』関連」のニュースは時間の割には、報道内容が偏っていた。
「今週のリビア情勢」の報道が不充分。:
カダフィ政権側の反転攻勢の情勢を、「今週の情勢」として報じるのはいいんです。
そして「こうした中、空軍力に劣る反政府勢力は、国際社会に協力を要請」と、ベンガジに集結した勢力のスポークスマンが、2日、限定空爆をカダフィ側の空軍拠点に加え、飛行禁止空域を設けるよう要請した様子も報道。これもいい。
けれど、今、ベンガジに集結してる「反政府勢力」が、どんな系統集団なのか、一枚岩ではないはずの彼らの間に、どんな派閥や政治力学があるのか、そうしたとこを掘り下げた報道をしてもらいたい。
わが国の政府だって、いずれ国際社会の一員として、意思表明は求められることになるんだから。果たして、反カダフィ勢力にどの程度の支援をしていいものだか。
直接介入はともかく、まったく支援しないってことは考えづらい展開とは思えます。それだけに、国民の1人1人が、わが国政府が打ち出す外交方針の是非を、考えるための材料を、きちんと報じてほしいものです。
「このリビア情勢はますます混迷を深めていきます」とか締めくくってた、NHK「週刊ニュース」。そんなことなら、TV観てる、アタシたち視聴者だって、言えるのよ。
5日から中国で解さされた「全国人民代表会議」の報道がまったくないのは不審。:
近くの国だし、影響力の大きな国の政治的な節目なわけですから。どんな内容が会議されそうなのか、なぜ報道しないのか?
GDPが抜かれた時だけ報道したって、普段からの相手国の動向を報じなきゃ、意味ないじゃん。
ある意味、アタシたち日本人にとってはリビア情勢よりも重要度高い出来事のはず。
「携帯を使った大学入試カンニング」のニュースは不必要に時間をかけすぎ。:
この件は、いまさらネットで書いても、さほど意味はないんですが(多くの人がブログなどに書いてられますので)。
NHKだけでなく、新聞、TV、雑誌などの報道メディアは空騒ぎしすぎですよね。
ただ、NHKは、「公共放送」だってことで、アタシたち1人1人から視聴料を聴取してるんですから、あんまりくだらないニュースに時間を割かないでほしい。
なぜ、このニュースがくだらないか、書くだけ簡単に書いておきます。
煎じ詰めれば「大学入試でのカンニング」なんですから、不正をした受験者を落第にすればいいだけの話です。報道メディアは騒ぎすぎ。
もっと言えば、警察に捜査を要請した大学当局も不見識。
ネットに問い合わせられたことが確認された受験問題の採点を一律に止める、――つまり、100点満点の予定だったとこを、受験生絵一律に80点満点なり、70点満点なりに変更して、採点すればよかった。
事実関係を急いで明らかにしたかったんでしょうけど、警察の協力を得るために、「たかが」カンニングの不正を行っただけの者を犯罪者にしてしまった。
カンニングは不正ですよ。かばう気はありません。
けどね、考えなしに事を大事にした大学当局の振る舞いは、大人気ないよね。
尻馬に乗るようにして、さも大事であるかのように騒ぎ立ててる報道メディアは、もっとみっともない。
「週刊ニュース」でも、キャスターが「大学入試の信頼性、公平性を大きく揺るがした事件」とか言ってたけど、大げさなんだって。たかだカンニングじゃないか。不正者は入学させない、でいいじゃん。
「インターネット世代の気質」みたいな話題にもつなげてた「週刊ニュース」ですけど。風呂敷広げすぎで、こじつけになってましたよ。
繰り替えすけど、NHKは「公共放送」だって言ってるんだから、あまりつまんない報道に時間かけないでほしい。リビア情勢をもっときちんと報じるとか、中国全人代の様子を報じるとか、ちゃんとしてほしい。
「視聴者の関心が高いから報じる」とかなんとか言うかもしんないけど。だからってトップニュース扱いで、10分以上割くようなニュースかどうか? そこんとこを考えてほしいわけ。
ただ、視聴者にウケるニュース垂れ流すだけなら、民放とかわんないじゃん。そんなんだから「受信料返せ!!」て言いたくなっちゃうのよ。
「『はやぶさ』関連」のニュースは時間の割には、報道内容が偏っていた。:
「はやぶさ」関連のニュースも、内容の割に時間かけすぎでした。
こっちのニュースも、視聴者の関心が高いのはわかるし、アタシはニュースで報道したっていいと思う。
けれど、10分近く時間を割くなら、JRや旅行会社のPRクリップみたいな内容に偏らせないでほしい。
もっと短い時間にまとめた報道クリップなら、まあ仕方ないかもしれないですけど。
10分近く時間を割くなら、新列車運行が沿線の地域社会に及ぼしそうな影響を、プラス、マイナス両面に渡って報じてほしいものです。
「公共放送」なんだから。
いつも書くことだけど、「NHK 週刊ニュース」は、報道内容との釣り合いが悪いことが多い番組なんですよね。
時間配分の狙いが不明瞭で、散漫な構成になることも多い。
今週分なんかは、典型的だったわね。