BBC WORLD NEWS:“This Week”“REPORTERS”(World Features)

 “World Features”は、BBC WORLD NEWSで週末に組まれてる番組枠。日本で視聴できるCSの番組表だと、土日と、続く月曜の午前中に30分枠が何度も組まれてます。
 実際は、レギュラータイトルの「ウィークエンド・ワールド」、「今週を振り返って(This Week)」、「UKレポート」、他から、セレクトされたプログラムがリピート放映される形。番組表を見ても、今週、どの時間帯で、どの番組がリピートされるかよくわからないので困るのですが。いずれも、面白いから、まー、いいかな、っと(笑)。

 “This Week”というのは、「今週のワールド・ニュース」って感じです。
 “Reporters”の方も、報道のセレクトですけど、こっちはキャリアのあるレポーターの現地レポートをセレクト。“This Week”でリピートされるニュースよりも長めになってると思います。


 さて、先週末から今週月曜にかけて放送された“This Week”。流されたのは次のニュース(放映順)。

  • エジプト:6日の日曜日、エジプト正教を信仰するキリスト教徒(コプト教徒)のグループがカイロの解放広場で、日曜礼拝をおこない、広場のイスラム教徒との連帯を声明した。
  • スーダン共和国南部スーダン住民投票の結果、独立が選択された。これは、おそらく9日(水)時点の報道と思えます。
  • ロシア連邦:北カフカスの分離独立派過激集団が、モスクワでの空港爆破テロへの関与を表明。
  • イタリア:ベルルスコーニ首相のスキャンダル。このニュース・クリップでは、首相が記者会見で述べた反論も報道されてました。
  • イラク:北部の都市キルクークで、自動車爆弾テロが3件連続。これは9日にイラクで起きた事件についての報道。
  • パキスタン:軍施設で、学生姿のティーンエイジャーが自爆テロ。直後にタリバンが犯行声明。報道された事件は10日の出来事。
  • エジプト:ムバラク大統領の辞任が、表明された。これは、11日(金)の出来事でした。
  • U.S.A.:NASAが、太陽を360度周回で映し出すデータ画像を公開。太陽フレアの研究、予測への貢献が期待される。


 先週末から今週月曜にかけて“Reporters”でセレクトされた報道クリップは、次のもの。(やはり放映順)

  • エジプト:カイロを中心にした反政府活動について、地方での反応は。これ、取材先はサッカラで、カイロに隣接したギザから遠くない。地方と言っても、カイロに近い方ですけど。それでも剣呑な雰囲気で、取材チームは警察に保護され、軍の部隊に救出された、とのこと。
  • ニューオリンズアメリカ(U.S.A.):アメリカで最悪と言われる、ニューオリンズ市警察の信頼回復運動。
  • 南アフリカ共和国:増加する野生サイ密猟と、強化されている取り締まり。
  • ドイツ:2次大戦末期、連合軍の空爆でバラバラになった、博物館収蔵の考古遺物が復元され公開された。(これは主要な大物が、ってことかな? シリア出土の遺物だそうです)
  • ロスアンゼルス,U.S.A.:ロスでも治安の悪い地域、コンプトンで、元ストリートギャングのメンバーも加わっている「紳士のスポーツ」クリケットのクラブチームが、オーストラリアに遠征。このニュースは、BBCぽいと言うか(笑)、「コモンウェルス」的なニュース。

 エジプトのサッカラ近くの村では、BBCの取材チームは、スパイだと言われて住民に取り囲まれ「自警団のような人たち」に取り囲まれた後、警察署に追いやられた。警察署では保護されたが、外に緊張した群衆が集まったので、軍隊が呼ばれ救出された、とのこと。
 BBCのレポーターによれば、エジプトでは政府(ムバラク政権)が、「外国の取材陣はイスラエルの手先」とのデマを流していたので、村人たちの反応もそれによるとも。
(外国人取材者のスパイ説は、ムバラク体制下、エジプトの国営放送が繰り返し流していた、との報道が別番組でも伝えられている)