猪瀬直樹副都知事は旧条例では今の不健全マンガを規制しきれない的に言ってるけれど

 昨年末東京都で「改悪」された青少年健全育成条令について、猪瀬副都知事は「思想地図β」のVOL.1で、旧条例では今の不健全マンガを規制しきれない的に言ってる。

 昨年年末に刊行されたVOL.1で巻頭に置かれた、「特別企画」、猪瀬直樹村上隆東浩紀、3氏による座談記事での内でのことだ。


 副都知事の発言では、条令改悪のポイントが、はぐらかされてしまっている。
 「仮に」副都知事が言うように、旧条例では、いわゆる不健全なマンガ商品を規制しきれないと「仮定」してみても、なぜ、条例文が、総花的で、道徳押し付け的で、いかようにも運用できてしまう、曖昧さを強めなければならいのか? の理由説明にはなりはしないのだわ。


 旧条例、廃案になった条例案、改悪された新条例と、条令文の「曖昧さ」は増大してる、と思える。

 なぜ、都庁は、いわゆる「大阪型」の条令文ではなくて、都庁の考える道徳の押し付けであるような文言にこだわってるのか。これが条令文「改悪」のポイント。
 規制も、必要悪として容認されるべきかもしれない、的な立場からは、そう思える。


 石原都政のやってきてること、やろうとしている使命感をふまえると、とても「慎重な運用」など期待できない、不審感は根強い。
 この不審感に対する説明責任を、猪瀬都知事の発言は果たしていない。「はぐらかし」と言われても仕方のないものになっている。