マブダチのおばさん

 「おふくろも喜ぶから、君も遊びに来てくれ」
 電話で「久しぶりに遊びに来ない??」って、マブダチに水を向けたらそう言われて。これが決め手で、じゃぁ行くわ、と即答。


 マブダチは、ここ数年、アタシとは分野は違うけど、似たような仕事してて。今でもちょくちょく電話で話をしてる。普段はアホな話や愚痴っぽい話のやりとりしてるんだけど。実は、アタシは、奴のおばさんには、とても懐いてる。
 学生時代、三鷹あたりの学生アパートで暮らしてたアタシは、しばしば転がり込んでは、ご飯食べさせてもらった。その頃から、懐いてたんだけど。デイリー女装にシフトしてからは、さらに懐いてる(笑)。


 マブダチのお父さんは、奴がご幼少の頃に逝かれたそうで。おばさんは、なんてゆーか、肝っ玉お母さん系かな……豪快に笑うひと。
 数年おきに、ピースボートに乗って、あちこちの国に行ってるおばさん。
 アタシがデイリー女装はじめてから、はじめて女装で遊びに行っても、動じなかった♪

 アタシは、住んでるマンションでも、居住者のお年寄りと積極的に仲良しにしてるんだけど。パス度は低い(苦笑)から、多分、ご近所のお年寄りは「女装するオトコの人」て思ってる。
 聞いたことはないけど、それでもいいんだわ、アタシは。普段から人並みに接してもらえて毛嫌いとかされないで、後、人によるけど、オトコらしさ、みたいの期待しないでもらえれば。
 性自認とか、その辺は、興味、関心のある人に知ってもらえれば、(アタシは)それでいい。


 でも、マブダチのおばさんは、アタシが「そーゆー人(女装者てこと)」と知ると、ただちに、ガールズトークに切り替えてくれて(笑)。最初はアタシの方が戸惑ったけど。服のこととか、お料理や家事のこととか、教えてくれたり。それがアタシは、とても嬉しい♪
 そんなわけで、アタシは、おばさんにとても懐いてる♪


 そんなおばさんは、数年ぶりにお会いしても、お元気そうで。それも嬉しかったな♪
 マブダチの方は、普段から、電話でアホ話してるんだけど、久しぶりに顔をみたら、(あ、老けたわね)と、思った。まぁ、お互い様だから、言わなかったんだけど(笑)。