東京電力送電管区の電力需給の予測とかをNHKが報知するそうです

 NHKが、東京電力の送電管区について、電力消費予測などを、首都圏ニュースなどで、報知することにしたようです。
 アタシは、この件の告知、5月31日放送の「首都圏ネットワーク」で最初に接しました。


 番組によれば、NHKは「東京電力が公表するデータに基づいて」、「翌日の消費電力のピーク時予測、及びピーク時の消費が、供給可能電力の何%にあたるか」と、「1時間ごとの実際の電力消費量の推移を、前日の消費実績の折れ線グラフと重ねて表示」することをはじめるそうです。
 「おはよう日本」「こんにちはいっとろっけん」「首都圏ネットワーク」「首都圏ニュース845」などで報知していく予定とのこと。

 この報知、電力消費が供給可能電力の98%になると、政府から「電力需給逼迫警報」が出されるって話も報じられたので、きっと、その関係でNHKも報知することにしたのでしょう。多分。


 「ピーク予想の%表示(供給可能総量に対する%比率)」にしろ、「1時間ごとの消費実績推移」にしろ、見せ方が直感的につかみやすくて、いいと思います。
 過渡期的に、今年の夏はこれでやってもらって歓迎。
 アタシ的には、もし、今年の冬もやんなきゃいけなくなっても、個人的には、仕方ないわね、まぁオッケーくらいな感じ。


 ただ、あくまで、NHKがこーゆーことを、こーゆーやり方でやるのは、「過渡期的な対処」にしてもらわないと困ります。
 政府の「電力需給逼迫警報」とかも一緒。
 来年も再来年もこーやって凌いでく、みたいのは勘弁してね、って思う。


 まず、来年の夏までには、東京電力の今の送電管区内でも、火力発電所を再稼動したり、高性能化に改造調整したりして、福島原発の原子炉の運転なしで構わない体勢にもってってもらわないと。

 もし、東京電力が、それは無理できないみたいに言うなら、大日本製鉄でも、どこでもいいです、自社用にそれなりの規模の発電施設もってて運転実績もある会社に東京電力は施設をうっぱらって、事業を委ねちゃってちょうだい。
 要するに、発電事業のよりいっそうの自由化推進です。

 もちろん、施設の売却代金は原発事故の賠償金に充てること。


 次に、NHKが、断続的に消費量実績とかのデータを流すんじゃぁなくて、消費者がそれぞれの必要に応じて、随時わかりやすい形で情報を引き出せるシステムが必要。
 これは、中期的にそっちの方に移行していってもらわないと。
 要するに、スマートメーターもデフォルトにした、スマートグリッド送電網の実用システムが必要ってことです。

 で、この中期的な移行に際しては、消費総量の予想とかは、発電会社とは別の独立した組織に担当してもらわないと。
 本当は、NHKがこれからやるって言う報知も「東京電力が公表するデータに基づいて」じゃぁなくて、どうせやるんなら「公表されたデータの信頼性を独自に検証して」やってもらった方が理想的。

 理想的なんだけど、今年の夏については、目をつぶってあげてもいい。
 あくまで「過渡期的」な対処としては、です。


 要するに、「公表されたデータの信頼性を独自に検証して」やる独立組織を、東京電力とは「別に」設ける必要がある。
 こっちは、送配電事業と、発電事業の分離をした方がスッキリできるはずなんだわ。


 要するに、節電も省エネも結構なんですけど。中央集権的で統制主義的な電力需給体勢は、ノーサンキューってことです。
 必要性とコストに応じた、木目の細やかな電力消費が可能な世の中が必要で。そっちを長期目標にしていかないと、なんでもかんでも、我慢すればいいんだ、それが美徳なんだ、みたいなことにされかねない。

 そんな世の中は、息苦しいはずだから、避けないと。
 あくまで、長期的な目標の話ですけどね。技術的には可能なはずなんだわ。運用面や組織面の課題は幾つかあるにしても。