12年間の石原都政は長すぎよね

 22日は、いくつかのメディアで、石原慎太郎都知事が、次の都知事選挙には出馬しない意向って報じられた。


 石原慎太郎氏は、1932年の9月生まれだそうだから。今は、78歳。
 仮に次の選挙に出馬して当選したと仮定してみたら、連続4期めになるわけだけど、任期が終わる頃には、82歳。

 実は、石原氏、1975年に都知事選挙に出馬したとき、当時の美濃部亮吉都知事を指して、「もう新旧交代の時期じゃありませんか、美濃部さんのように前頭葉の退化した六十、七十の老人に政治を任せる時代は終わったんじゃないですか」と言ってたそうです。
 これで言ったら、今回の不出馬も当然の選択と思える。


 何より、4期都知事を続けて16年てのは、どうみても、長すぎとしか思えない。
 石原都政は、知事の母校である一ツ橋大学系の派閥で固めたような政策ブレーン集団を組織したりしてきたことが、賛否いろいろ取りざたされてる。
 そうしたやり方も、政治家の1つの手法ではあるかもだけど。

 石原都政のもんだいは、同じような考え方の意見ばかりを、ゴリ押しで押し通して、都議会の審議を形骸化させてきこと。それから、政治的意思決定の透明化、説明責任の徹底に逆行した、内輪っぽい政策決定も、ゴリ押し都政と関わって、弊害を溜めてきてる。
 首都大学東京設立時のゴタゴタとか、新銀行東京の失敗とか、青少年健全育成条例の改悪や、そのゴリ押し経緯が波及した東京国際アニメフェアの苦境も同じ手法の結果。
 言ってしまえば、オリンピック誘致の失敗だって、ゴリ押しが躓きになった面大きいはずだけど。ご本人は、そうも思ってない様子。

 あるいは、石原都政で都庁内に組織された「青少年・治安対策本部」なる、変な部署も然り。だって、青少年政策と、治安政策を同じ部署で扱うって変だよね。非常識だと思います。
 この部署、警察官僚の天下り先っぽくなってるとも聞くし。

 今、各地の自治体議会で、政策の意思決定過程の透明化が求められてる。これは、民主主義の形式だけではなくて、運用の民主性が求められてるわけですけれど。
 石原都政は典型的にこの動きに逆行した手法を続けてきた。もし4期めを勤めたら、都政は、この動きから取り残されれかねないですよね。「首都から日本を変える」どころじゃぁない。


 要するに、4年や8年くらいの任期の間なら「同じような考え方の意見ばかりを、ゴリ押しで押し通す」手法も、たまたまうまくいったり、いかなかったりするでしょうけど。
 12年間は長すぎたとしか思えない。もう、弊害の方が目立ってるんだから、16年なんかとんでもないわよね。

 次期都知事選不出馬は、当然の選択です。