15日には、東京都議会で、改悪された「青少年健全育成条例」が成立した

 仮面ライダーの映画を、公開初日に観にいくべく(笑)、仕事に励んでいる間に、東京都都議会では改悪された「青少年健全育成条例」が成立した。

 予想された展開ではある。
 成立したからには、もう「案」ではないんだけど。施行されるのは、来年(2011年)7月。


 アタシは、コミック雑誌や単行本、アニメのパッケージ商品(DVDなど)にも、レーティング(PG12や、R15+などの指定)や、ゾーニング(売り場区分)などはあっても構わないって立場です。
 あっても構わないけれど、改悪された条例での規制は、恣意的運用が危険極まりないので反対。

 反対している人たちの間には「あらゆる規制に反対」って方もいるようですけど。
 まぁ、お互いに出来ることをやって、協調できることは協調していけるといいですね。


 アタシが思うには、来年7月の施行までに、試みていいことは、まず、東京都青少年健全育成審議会の審議をこれまでの非公開から公開にするよう、働きかけることだと思います。
 あるいは、今回、最後まで成立反対で臨んでいた議員さんたちに働きかけ、そのように都議会で審議してもらえるよう、会派に働きかけてもらうことでしょう。

 東京都青少年健全育成審議会というのは、有害図書の指定を審議する会議で、石原都政で都庁内に出来た警察官僚の天下り先、東京都青少年・治安対策本部の諮問機関。
 どうせ、働きかけても、ああだこうだと恫喝し、非公開の既得権を維持しようとするでしょうけれど。
 もし、条例案の審議中、再三懸念された条例の恣意的運用が本当にないならば、公開できるはずですし。あれだけ疑念を呈され、かつ条例の運用は慎重に、との付帯条件もつけられたことですから、ここは是非、公開審議にしてもらわなければなりません。

 実際、改訂審議中、民主党の中谷裕二都議は、付帯決議の一部に青少年健全育成審議会の審議を公開にすることを付帯させた上で賛成したのですが。東京都青少年健全育成審議会は、平成23年1月11日15:30〜開会予定の審議会を、議員の傍聴も認めない非公開でおこなう旨、押し通す構えでいるようです。(12月16日付、野上ゆきえ都議のツィートより)


 青少年健全育成審議会に審議公開の働きかけをするなら、長丁場になるはずですが。山場は、やっぱり、2011年4月に予定されている東京都知事選挙になるでしょう。
 都知事に立候補する候補者には、それが誰であれ「東京都青少年健全育成審議会の審議を公開審議にする」との公約を掲げるよう、有権者の方から要望するといいと思います。
 もう今から、各党派の議員さんに働きかけていいと思いますね。

 例えば、公明党は、オフィシャルサイトで公開した「『表現の自由』規制せず」という題のコンテンツで、改悪された条例について「規定の慎重な運用や、健全育成審議会における検討時間の確保などの付帯決議を付けることを提案した」などしていますが。もし、これがおためごかしでないならば、公明党の都議こそ、率先して青少年健全育成審議会の公開審議を推進すべきでしょう。

(この記事は、12月17日に書きました))