確信犯的暴言への対処

 毎日jpで報道された石原都知事の暴言については、LGBTな人たちの間にも、異性愛者の人たちの間にも、当然のように色んな反応が出てる。まだ、これからも出るでしょう。


 ネットを巡ってみると「今回の暴言はよくないけれど、政策とは関係ない個人的見解だろう」的な意見もみられる。だから、政策と結びつけて論じるのはよくない、ってことみたいなんだけど。
 そんなことないはず。だって、3日付報道での、政策遂行使命感の「真意」を問われて、ご本人が語ってるんだから「政策と関係ない・わけがない」。

 あるいは「毎日の真野森作はサヨだから、捏造なんじゃないか」みたいなこと言ってるサイトも見た。
 そーゆのも疑うのは悪いことでもないけれど。一連の暴言についてはあたらないと思います。

 まず、今回の暴言は、過去の石原暴言と比較して違和感が感じられない(「ババア発言」とか「三国人発言」とか)。だから、当人の発言ではないって可能性はあまり高くないと思う。
 平たく言えば、いかにも言いそうなことだと思える。

 次に、もし、仮に、万一、毎日jpの報道コンテンツが捏造だったとしたら、その場合には、石原氏ご本人なり、都知事執務室なりから、抗議なりなんなりがあるはず。なければならない。
 今のいままで無いってことは、石原都知事本人が、報じられた事柄を公言として認めてるってことになる。


 石原氏みたいな政治屋は、とりあえずのスケープゴートを仕立てあげて、アンチからの攻撃を集めても平然としてみせることで注目と浮動票を自分に集める。
 実際、過去にもそうやって、何度も凌いできてる。
 例えば、女性蔑視の「ババア発言」とその直後の都知事選がそうだった。

 アタシは、石原都知事の今回の性差別暴言を「失言」とは思ってない。確信犯でやってる暴言パフォーマンスに決まってると思ってる。過去に同じようなパフォーマンスを、何度かみてきてるから、手馴れたものね、って舌を巻いてる面もある。
 それどころか、法務省と全国人権擁護委員連合会が推進する人権週間に入るタイミングを見計らってのパフォーマンスかもしれない、とすら疑ってる。


 確信犯だとしたら、ストレートに批判しても向こうの望むところ。
 ラフファイトには手馴れてるから(苦笑)、下手なツッコミを入れても「やっぱり足りない人はダメだね」くらいのことは、おっしゃりやがりかねない。
 実際、例の青少年健全育成条例の関連では、ちばてつやさんらマンガ家からの批判に、その手のパフォーマンスで応じてる。

 アタシは、一連の性差別暴言に義憤を抱く人たちに「批判するな」みたいなこと言う気は、さらさらないけれど。確信犯な相手に反省とかを求めても無駄だとは思うんです。

 アタシが考えてるのは、中間浮動層的な人たちの間で「石原都知事の言動は信じるに足りない」と思ってくれる人が1人でも増えてほしいってこと。あるいは、「政治家として、根本的におかしい」って不審感を抱く人が増えてくれるだけでも、それでもいい。

 中間浮動層的な人たちの間で増えてもらうことが、大事なんだと思う。